HTE LISTMANIA ~映画の原作本を読む 2016年~

あなたは小説が映画化されるとなったとき、原作本を観る前に読む派ですか?観た後に読む派ですか?
映画の原作本紹介2016年版です。
今回はアカデミー賞ノミネートの注目作など8作品をピックアップ。
気になる作品は映画と併せて原作本をチェックしてみてはいかがでしょう?

2015年の記事はこちら↓
HTE LISTMANIA ~映画の原作本を読む~

text : ci

Carol / キャロル

Carol
原作:キャロル(河出書房新社)
パトリシア・ハイスミス(著)、柿沼瑛子(翻訳)

1950年代のNYを舞台に、夢を抱いてNYへ来たがデパートのおもちゃ売り場でアルバイトをしているテレーズと、愛のない結婚生活を送る人妻キャロルが出会い、恋に落ちる。『太陽がいっぱい』などサスペンス作家として有名なパトリシア・ハイスミスが、1952年に別名で発表した女性同士の恋愛物語。これまでなかった邦訳本も映画化を機に出版された。映画は『アイム・ノット・ゼア』『エデンより彼方に』などのトッド・ヘインズが監督を務める。ゲイであることを公言し、ジェンダーを超えた人物の表現に定評がある監督ならではの捉え方が気になるところ。そして、美しい人妻をケイト・ブランシェットが、若き店員をルーニー・マーラが演じる。ルーニー・マーラはカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞。アカデミー賞ではケイトとルーニーそろってノミネートされた。日本では2月11日(木)から公開中。

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The Danish Girl / リリーのすべて

The Danish Girl
原作:世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語(講談社)
リリーのすべて(早川書房)
デビッド・エバーショフ(著)、斉藤博昭(翻訳)

世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人の画家リリー・エルベとその妻ゲルダの物語に着想を得た物語。邦訳本『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』は入手困難な本だったが、映画化を機に『リリーのすべて』として発行されたので、本で読むチャンス。映画は『英国王のスピーチ』『レ・ミゼラブル』などのトム・フーパーが監督を務め、昨年『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインと、新星アリシア・ヴィキャンデルが主演を務める。2人の演技は多くの映画祭で評価をされていて、アカデミー賞では主演男優賞と助演女優賞にノミネート。日本では3月18日(金)から公開予定。

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Room / ルーム

Room
原作:部屋(講談社)
エマ・ドナヒュー(著)、土屋京子(翻訳)

誘拐、監禁され出産した若い女性がその生活から脱出して元の生活を取り戻すために、この“部屋”で生まれ育った5歳の息子ジャックと共に闘う物語。原作はジャックの視点で描かれており、無垢な少年が捉える世界を感じることができる。映画は、原作者のエマ・ドナヒューが脚本も務め、『FRANK フランク』のレニー・アブラハムソンが監督、ブリー・ラーソンが主演した。『ショート・ターム』のブリー・ラーソンが気に入ったならこの作品もチェックしたい。ゴールデングローブ賞主演女優賞受賞など多くの賞で受賞やノミネートされていて、アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞にノミネート。日本では4月8日(金)から公開予定。

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Brooklyn / ブルックリン

Brooklyn
原作:ブルックリン (エクス・リブリス)(白水社)
コルム・トビーン(著)、栩木伸明(翻訳)

1950年代、アイルランドからブルックリンへ移民として来た少女がイタリア系の青年と恋に落ちるが、故郷から知らせが届き、アイルランドとブルックリン2つの間で選択を迫られる。イギリス・アイルランド在住の作家に与えられる文学賞コスタ賞を受賞した原作を『BOY A』などのジョン・クローリー監督、『アバウト・ア・ボーイ』の原作や『17歳の肖像』の脚本などのニック・ホーンビィが脚本を担当し映画化。シアーシャ・ローナン、ドーナル・グリーソン、エモリー・コーエンらが出演。アカデミー賞では作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされ、英国アカデミー賞でも多くの賞にノミネートされた。日本では7月公開予定。

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Pride and Prejudice and Zombies

Pride and Prejudice and Zombies
原作:高慢と偏見とゾンビ(二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)
ジェイン・オースティン(著)、セス・グレアム=スミス(著)、安原和見(翻訳)

有名なジェイン・オースティンの『高慢と偏見』をゾンビ物として書き換えベストセラーとなったこの作品は、オースティン文学ファンもゾンビ映画ファンも楽しめる作品。これは、パブリックドメインとなった名作とおたく要素のあるゾンビや忍者を組み合わせたらどうなるかというアイディアから始まったマッシュアップ小説で、同じアイディアで小説が発表され映画化もされた『ヴァンパイアハンター・リンカーン』(映画邦題:リンカーン/秘密の書)も同じ作者。ナタリー・ポートマン主演で話が進んでいたが、『シンデレラ』のリリー・ジェームズが主演を務めた。他には、サム・ライリー、ダグラス・ブース、ジャック・ヒューストン、マット・スミスなど英国男子も多数出演。アメリカでは2月5日に公開。

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How to Be Single

How to Be Single
原作:ひとりな理由はきかないで(ヴィレッジブックス)
リズ ・タシーロ(著)、雨海弘美(翻訳)

ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のエグゼクティブ・ストーリー・エディターや、映画『そんな彼なら捨てちゃえば?』の原作の共同著者であるリズ ・タシーロの最初の小説となるNYに暮らす30代の独身女性たちを描いた作品。『そんな彼なら捨てちゃえば?』で製作総指揮、出演をしたドリュー・バリモアが今作の製作も務め、『あと1センチの恋』のクリスティアン・ディッターが監督を務める。出演は、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の主演を務めたダコタ・ジョンソン、『ピッチパーフェクト』シリーズのファットエイミーが有名なレベル・ウィルソン、ドラマ『マッドメン』などで知られ、デイヴ・フランコの婚約者でもあるアリソン・ブリー、ジャド・アパトー夫人のレスリー・マンとコメディでも期待できる女優陣が揃う。アメリカでは2月12日に公開。

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The Girl On The Train

The Girl On The Train
原作:ガール・オン・ザ・トレイン(上) (講談社文庫)(講談社)
ガール・オン・ザ・トレイン(下) (講談社文庫)(講談社)
ポーラ・ホーキンズ(著)、池田真紀子(翻訳)

結婚に失敗し、落ち込んでアル中状態のレイチェルは、通勤電車の窓から見えた幸せそうな夫婦が気になり彼らの生活を眺めることが日課となっていた。しかし妻が行方不明となり、レイチェルはその謎に関わっていくことになる……。デビュー作にして2015年ニューヨークタイムズのベストセラーリストで1位を記録し、ネクスト『ゴーン・ガール』と言われるサイコスリラー小説。ネタバレを避けるか、先に知っておくか、判断の好みがわかれるところだが、原作は3人の女性の独白によって描かれる。映画では、『ヘルプ 心がつなぐストーリー』のテイト・テイラーが監督、エミリー・ブラントがレイチェル役を務める。アメリカでは10月7日公開予定。

The Circle

The Circle
原作:ザ・サークル(早川書房)
デイヴ・エガーズ(著)、吉田恭子(翻訳)

『かいじゅうたちのいるところ』の脚本なども手がけるなど、作家以外にも多岐にわたる活動を行うデイヴ・エガーズのフィクション作品。地元の退屈な会社から、親友のツテで世界最強のインターネット企業“サークル”に転職したメイ。そこでは、個人のオンライン・アイデンティティをひとつに統合し、“いいね”したりコメントを付けたりして、誰もが情報を共有し、知ることができる社会を目指している。近未来の話ではなく、現在どこかで同じようなことが行われていてもおかしくない、情報化社会について考えされられる小説。トム・ハンクスが製作の他、“サークル”のCEOの1人を演じる。監督は『The Spectacular Now 』『The End of the Tour 』のジェームズ・ポンソルト。主人公のメイ役をエマ・ワトソン、“サークル”の先輩で親友役を『ドクター・フー』シリーズのカレン・ギランが務める他、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のジョン・ボイエガ、『6才のボクが、大人になるまで。』のエラー・コルトレーンなどが出演する。2016年公開予定。

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