[Interview] Flo Morrissey~日常のなかに美しさをみつけて

今回は、モントルー・ジャズ・フェスティバルに出演するために初来日を果たした、英ロンドン出身のシンガー・ソングライター、 フロー・モリッシー(Flo Morrissey)にインタビュー。今年6月に、チャーチズやフェニックスらが所属するレーベル「Glassnote Records」から待望のデビューアルバムトゥモロー・ウィル・ビー・ビューティフルをリリースし、大人っぽく気品のある透き通った美声で世界中を魅了。その歌声はラナ・デル・レイと比べられることも。デビュー前から音楽誌のみならず、NYLONやRookie magazine、Zeum magazineといったカルチャーマガジンでも特集が組まれ、彼女の個性あふれるファッションは同世代の女の子から支持を得ている。今世界が注目する彼女に、その生い立ちからソングライティング、ロンドンのオススメスポットまで気になることを沢山聞いてきた!

Flo Morrissey

-はじめまして!お会いできてすごく嬉しいです。それでは早速インタビューを始めさせていただきます。まず、日本を初めて訪れた印象について聞かせてください。

昨日着いたばかりなんだけど、今のところ素晴らしい印象を受けていて、色んな人々や環境が混じり合っているところが面白いと思う。昨日訪れた明治神宮と、ここ(インタビュー会場のオフィス街)では全く違う風景が広がっているでしょ。

-日本でトライしたいこと、訪れてみたい場所はありますか?

お茶会に参加したいの!

-あ!抹茶を飲むやつ?

そうそう! あとは、京都で寺院や神社を沢山見てみたいし、美味しいベジタリアンレストランがあるって聞いてるから、そこにも絶対行きたい。あと、月曜日に東急ハンズに行く予定!

-9人兄妹という大家族で育ったそうですが、沢山兄妹がいるってどんな感じですか?

う~ん。私にとってはいたって普通のことだからどう説明すればいいか分からないけど…サポートしてくれる兄妹がたくさんいるって、すごくラッキーなことだし、とても幸せ。まわりに同じ志をもつ同士が沢山いるって感じかな。たまにうるさいって思うこともあるけど…笑

-ということは、ほかの兄妹も音楽やアートに興味を持っていたり…?

そう。みんな音楽やアートは大好き。兄は、アラビア語をオックスフォード大学で勉強していて、すごく頭が良いの。

Flo Morrissey

-17歳で学校をやめて音楽の道へ進むことは大きな決断だったと思うのですが、何か大きなキッカケや後押しがあったのでしょうか?

う~ん。自分自身で決断したことだけど、決断するときには、同じようにミュージシャンを目指す人に相談したりはしたかな。すっごく大きなリスクだったけど、大学に行きたくない、っていう思いもあって。今は自分がこの決断をしたことに満足しているし、正解だったと思う。

-すっごくカッコイイ!

ハハハ。ありがとう!

-曲やアートワーク、あなたのファッションから60-70年代のボヘミアンでヒッピーな雰囲気や、ジョニ・ミッチェルヴァシュティ・バニヤンなどの影響を感じるのですが、インスピレーションをどこから得ているのか、影響を受けたアーティスト・ファッションアイコン・女優さんなどがいれば教えてほしいです。

え~と、ジェーン・バーキン、最近はアレクサ・チャン、あと私の母もすっごくお洒落。ほかには、シャーロット・ランプリングジャニス・ジョプリンスティーヴィー・ニックスが好き。でも別に彼女たちにインスパイアされたつもりはなくて、ただ偶然、彼女たちと同じようなファッションが好きで着ているだけなの。

-フランス語を勉強していた経験や、9mary名義でのフランス語で歌ったカバーEP『4 songs in French』のリリース、インタビューでパリに住みたいと語るなど、フランスに興味があると思うのですが、フレンチカルチャーに興味をもったキッカケや魅力に感じる点などがあれば教えてください。

いつからフランスが好きか分からないけど、ずっと好きな国なの。フランスの人って、一つ一つの作業にすごく時間をかけて丁寧に作るでしょ?あとは人生にありがたみを感じながら生活していると思うし、哲学的なところも素敵だと思う。新しい場所を訪れること、新しい人に会うこと、ってすごくワクワクするし、新しいインスピレーションをもらえるから、いつかパリに住んでみたいと思うの。何もかも新鮮な場所で、新しい目を通してみる世界はすごく刺激的だと思う。もちろんフランスのファッションも好きだし。

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-ちなみに、『4 songs in French』や『Pages Of Gold』のジャケットがすごく好きなのですが、あのイラストは自分で描いたのでしょうか?

ありがとう。Pages Of Goldのジャケットは私の友人のフォトグラファー、ソフィー・ハリス・テイラー が家の裏庭で撮ってくれて、この周りのイラストは彼女の友人が描いてくれたもの。曲の雰囲気とも合っていてお気に入り。

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-次に、デビューアルバム『Tomorrow Will Be Beautiful』についてお伺いしたいのですが、なにか曲を作るときのプロセスなどがあれば…

昔は、タイトルを最初に決めて、そこからストーリーを作り上げていくっていうパターンだったの。でも最近は頭に浮かんだ単語やアイディアをどんどん紙に書き出していって、パズルみたいにそれを繋げて曲を作るっていう風に変わってきた。

-マインドマップみたいな?

まさにその通り!!

日常のなかに潜む美しさについて書くことが多いんだけど、行き詰った時はひたすら机に向かって、とりあえず何か書こう!と絞り出すの。無理やり書こうとしても書けないよ、っていう人もいるけど、それは違うと思う。書く努力をしなきゃ歌詞は書けない。

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-今回のアルバムの曲について、悲壮感や憂鬱なサウンドに聞こえたのですが、歌詞を見てみるとハッピーでポジティブなメッセージが多いと感じました。このギャップも素敵だと思うのですが、これは意図したものなのでしょうか? それとも自然とこういう形にまとまったのでしょうか?

う~ん、両方かな。確かにサウンドはメランコリーかもしれないけれど、歌詞は小さな喜びや美しさについて歌っているの。悲しいサウンドに悲しい歌詞を合わせて、人々を落ち込ませたくないと思ったから。もちろん、悲しみという感情も美しいものだから、そう感じてもらうのも良いことだと思うけれど。ただ私は「ギターを持った憂鬱な女の子」にはなりたくない。いつもポジティブなメッセージを届けたいと思っているの。だから、あなたがそういう風にちゃんとメッセージを受け取ってくれてとても嬉しい!

-アルバムの歌詞、どれもすごく素敵だと思います。

ありがとう。

-私が最初にアルバムを聞いたときに感じた印象なのですが、中国の民謡、あるいは、Kate Bushのような声を一つの楽器として操るような印象を受けました。ボーカリストとして影響受けた人などはいますか?

それってすっごく面白い!みんな私の曲をきいて、「君はきっとケイト・ブッシュに影響されたんだろ?」って言うんだけど、そんなこと全くないの。どちらかというと、自分は、女性ミュージシャンより男性ミュージシャンに影響されていると思う。たとえば、T・レックスとか、ニール・ヤング…

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-それはお父さんの影響でしょうか?

そう。父がたくさんいい音楽を教えてくれたの。ジェフ・バックリーとかもすごく好きだし、ザ・ビートルズジョン・レノンも。 最近は女性アーティストの曲も聞くようになってきて…たとえばビリー・ホリデーニーナ・シモンキャット・パワー、彼女たちは特に素晴らしいと思う。もちろんケイト・ブッシュも好きだけど、インスパイアされてはいない。きっと私たちの音楽性が似ているからかな。それより男性ミュージシャンからインスピレーションを受けて、自分の曲に落とし込む方が面白いと思っているの。

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あ、ちなみに、あなたが言う中国のミュージシャンって誰なの?

-え~っと…特定のミュージシャンっていうわけではなくて、どう説明すればよいのか…

中国の伝統的な楽器の音とか?

-そんな感じです!二胡みたいな弦楽器の音とか

不思議だけど、父にも同じようなことを言われたことがある!

Flo Morrissey

 -今後についてですが、近いうちにピアニストと小さなバンドを組んでツアーを周りたいとインタビューで答えているのを聞きました。

あ、もうすでにヨーロッパではバンドを組んでいるの。今回の来日には連れてこれなかったけど、次に日本に来るときには必ず連れてくるから!できれば来年…!次にロンドンとフランスでやる公演では、ピアニストとチェリストと私の3人で周るんだけど、一緒に演奏してくれるバックバンドがいるってすごく良い。

-では、あと少しだけ時間があるようなので、ロンドンでよく行く古着屋さんやカフェ、レコードショップなどがあれば教えてください。わたしもロンドンに住んでいたことがあって、大好きな街なので…

う~ん。じゃあ、あとで私にも東京のオススメスポットを教えてね。よく行くのは、私が住んでいるポートベローの近くにある、ゴルボーンロードかな。たくさんのヴィンテージショップがあって、フローレンス・ウェルチ(フローレンス&ザ・マシーン)とかもお買い物にくるスポット。あとは「Nama」っていう新しくできたローフードレストランもオススメ。これもノッティングヒルにあるんだけど、ぜんぶ生なの!シーフードじゃなくて、生野菜をつかった火を使わない料理がでてくるレストラン。レコードショップだと、「Rough Trade」かな。あと家の近くにも良いレコードショップが何件かあるの。キングスロードにある、宝石やジュエリーを売っている「Wilde Ones」っていうショップにもよく行く。コヴェントガーデンにある「Watkins Books」っていう本屋さんもスピリチュアルな書籍がたくさん置いてあってお気に入り。その通りの近くに楽器屋さんが立ち並ぶデンマークストリートっていう道もあるんだけど、そこにもよく行くかな。あとは、「Whole Foods Market」っていうスーパーにもよく行くの。ヘルシーな食品がたくさんあるから。

-ありがとうございます!インタビューは以上です。今夜の公演頑張ってください!

ありがとう!(日本語で)

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flo5インタビューを終え、彼女のフレンドリーで、誠実で真っすぐな部分にさらに惹かれました。東京行きの飛行機に乗る前にヒースロー空港で抹茶ラテを飲んだり(取材中も緑茶を飲んでました)、代官山でのライブでは習字にチャレンジするなど、日本のカルチャーや食文化にもすごく興味がある様子でした。次の来日公演ではぜひバックバンドを連れてきてほしいです!

text by Yukika Tasaki

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