[Album Review] Wolf Alice – My Love Is Cool ~2010年代のグランジは野性的で可憐に

どこか気怠さが漂う雰囲気はエラスティカのジャスティーンを、不良少女のような風貌はコートニー・ラブを彷彿とさせる美少女、エリー・ロウゼル(Vo)を中心とする4ピース・バンド、ウルフ・アリス(Wolf Alice)。
英女流作家でジャーナリストのアンジェラ・カーターによる小説『The Bloody Chamber and Other Stories』(1979年発行)に収録されている「Wolf Alice(狼アリス)」から拝借したというバンド名のように、彼らのサウンドは逞しいワイルドさと少女のような可憐さを併せ持ったかのような存在感を放つ。

これまでに2枚のEP『Blush』、『Creature Songs』と、3枚のシングルをリリースし、BBC Sound of 2015にもノミネートされるなど、今年の活躍が期待される彼らのデビュー作『My Love Is Cool』がリリースされた。「Turn To Dust」や「Bros」のようなエリーの透き通るような歌声をフィーチャーした楽曲や「You’re a Germ」や「Giant Peach」のようなロック色を押し出した楽曲など、本作は珠玉揃い。“さまざまなジャンルがミックスされたようなアルバム”と語るメンバーだが、その根本にあるグランジ譲りのサウンドは、90年代を牽引したニルヴァーナやピクシーズなど、オルタナティブ・シーンのバンドの系譜をたどる。

しかしEPに収録されていた「Bros」の荒削りなサウンドが本作ではアレンジされて洗練されていることと、ヘビーなギターサウンドからバンドの神髄を味わえる「Moaning Lisa Smile」がアルバムに収録されていないことが個人的には不満なところ(日本盤には収録されているよう)。アルバム全体のバランスを考えてのことだろうけど、本来の彼らの良さが控えめになっているのが少し残念。ここは、出演が決定しているサマーソニックでのライブに期待したい。(Chihiro Kurihara)

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