[Live Review]FKA Twigs – 恵比寿Liquid Room 2015/01/22 関節ポキポキ巫女が東京に降臨した夜

 斬新な音楽性に加え、1度見たら忘れられない個性的なルックス、自らPVも監督、売れっ子イケメン俳優が彼氏……と、アイコンとして色々”持ってる” FKA Twigs。ソールドアウトとなった初来日公演は、それぞれ違う理由でFKA Twigsに惚れ込んだ様々な人々ー音楽玄人風の人、ファッション関係者とおぼしき人、ツインお団子に髪型を真似たスタイルフォロワーの女の子ーで埋まった。

 キング・クリムゾンのロバート・フリップとブライアン・イーノの『(No Pussyfooting)』がお経のように延々と流れる会場にはスモークが濃くたちこめていた。定刻をだいぶ過ぎて客電が落ち、強い逆光のライトが明滅するなか1曲目「Preface」のイントロが鳴ると、ステージ上はスモークと光で完全にホワイトアウト。いくつかの影が怪しくうごめく以外何も見えず、一気に非日常の世界に引きずり込まれる。

 ドラムパッドを打ち鳴らすサポートバンドのいかついお兄さんを3人従え、音に合わせて身体をくねらせながら後光差すなか伸びやかに歌い上げるFKA Twigsは何だか超人間的な神々しさを放っており、ひとたび曲が始まると神楽だとか薪能を観ているような、神に口寄せする巫女に接しているような神妙でおごそかな空気がフロアを包んだ(略奪愛宣言とか、手に入らない愛についてだとか、めちゃくちゃ人間的でエモーショナル歌詞なのに不思議)。一部大きな声でしゃべり続けているお客さんもいたけれど、シンガロングどころか私語さえはばかられ、じっと息をつめて始終恍惚と聞き入ってしまった人は多かったのではないかな。

FKA twigs by David Burton (JPEG - DSC_2352D copyf6)

 と、圧倒的な存在感のFKA Twigs嬢、これが、曲間で喋ると急に20代の女の子に戻るのでそのギャップもまたたまらない。消え入りそうな高い声で観客へ丁寧にお礼の言葉を述べ、日本語トークにトライする様に、思わず周りで「かわいい~」と声があがっていた。こんな、クリエイティビティとカリスマ性と人格を兼ね備えたコが彼女だなんて、彼氏のロバート・パティンソンが羨ましい!アンコールなしの1時間ちょっとのショウだったが、持ち曲はほぼ余すことなく披露してくれたし、演奏中の妙なトランス感覚の余韻と、観客の間でゆるくシェアされていた「なんだかすごいもの見ちゃったね」という雰囲気に心地よく浸りながら会場を後にした。今回のライブの写真は公開しない方針とのことなので、今回見逃した人は、すでに公式発表もされた、フジロックを楽しみに待つとしよう。(谷美奈江)
 
==SetList==
Preface
Ache
Lights On
Give Up
Water Me
Pendulum
Numbers
Hide
Video Girl
Kicks
Papi Pacify
Two Weeks
How’s That

 

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FKA twigs

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