[Album Review] Sleater-Kinney – No Cities to Love 〜元祖ライオット姉さんの新章

音楽はいつの時代も世の中や自分の今いる場所、置かれている状況に“物申す”ためのツールとして最大限の力を発揮する。1990年代前半、当時はまだ男性優位の風潮が残るミュージック・シーンに一石投じるべく、ワシントン州オリンピア周辺で始まった男女平等を唱えるフェミニズム思想を持ったパンク・ムーヴメントがライオット・ガールだった。

その重要な担い手として、1995年『Sleater-Kinney』でデビューした彼女たちは、コンスタントに作品を作り続けるも2006年に活動を休止。その後は、ボーカル・ギターのコリンはソロ活動を行い、ギター・ボーカルのキャリーはオレゴン州ポートランドのヒップスター的生活をする人々の姿を皮肉ったコメディ番組『ポートランディア』の面白お姉さんとして活躍、ドラマーのジャネットはキャリーとともにバンド、ブラック・フラッグを結成したり、パール・ジャムのマット・キャメロン、デス・グリップスのザック・ヒルとともに新ユニット、DRUMGASMをスタートするなど、それぞれが多方面でソロ活動を続けていた。そんな最中、2014年に再結成を発表。今年1月に約10年振りとなる新作をリリースした。

過去4作をともに制作したジョン・グッドマンソンを迎えて制作された本作は、10年のブランクを感じさせないようなアグレッシブな作品。オープニングの「Price Tag」からパンキッシュなギターリフがかき鳴らされ、アルバムタイトルにもなっている「No Cities to Love」ではダンサンブルかつメロディックなサウンドを聞かせる。決して昔の自分たちを模倣する事なく、刷新されたスリーター・キニー像がここにはある。
また、「No Cities to Love」のPVをバンドの親友で同じく現在はポートランドを拠点に活動しているアーティストのミランダ・ジュライが担当。キャリーと一緒に『ポートランディア』に出演しているフレッド・アーミセンを始め、女優のエレン・ペイジや元マイ・ケミカル・ロマンスのジェラルド・ウェイなど、数多くの著名人が出演しているのでそちらも要チェック。(栗原ち ひろ)

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Sleater-Kinney , スリーター・キニー

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