Innerspeaker / Tame Impala

Posted on 2010.07.09 
Filed Under album review

Innerspeaker / Tame Impala昨年のサマー・ソニック09にひっそりと出演し、一部でひっそりと話題を呼んでいたオーストラリアはモジュラーからの、自らを“飼いならされたインパラ”と名乗る4人組。・・・・・・といっても、アルバム自体は確かに1枚目だが、これまでにもEPやシングルを数枚リリースしていたので、ご存知の方も多いだろう。また、昨年のサマソニでも、早い時間帯ながら、独特の世界観を醸し出す彼らのステージ・パフォーマンスに魅了された人も決して少なくはないはずだ。

そんな彼らの待望のデビュー・アルバムとなるのが今作だが、これまでにもドアーズを引き合いに出されたり、その土臭いグルーヴやルーズな演奏によりブルースからの影響さえ感じさせていた彼ら。しかし、今作のサウンドを耳にしてまず真っ先に思い浮かべるのは、何と言ってもビートルズだろう。より具体的にいうなれば、『Rubber Soul』から『Revolver』辺りの中期。4人が自らのオリジナリティを確立していき、同時にサイケデリックな要素が目立ち始めた時期に、各楽器及びボーカルへのエフェクトのかけ方や、サウンド全体の質感などが良く似ている。特にボーカルのケヴィン・パーカーの歌い方はポールに檄似!

しかし、彼らは単なるビートルズ・フォロワーで完結しているバンドではもちろんない。「Desire Be, Desire Go」に顕著なシューゲイザー要素も伺える。そして、リズム隊はストロークス以降とでも言えるようなタイトさを持ちながらも、そこに乗っかるウワものは浮遊感たっぷりの極上のサイケデリア、というある意味ディア・ハンターなどにも共通する部分があるが、演奏技術、作曲能力といった生産性の高さなら断然コチラの方が何枚も上手。そもそもビートルズmeetsシューゲイザーなんて、まだ誰もやってないんじゃないでしょうか? 今後も面白い作品を作ってくれそうな気がするので、要注目! (保坂隆純)

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