WHY? @ 2/25 Shibuya O-WEST

Posted on 2月 27, 2009 
Filed Under live review

text:林麻美

サイケデリックフォーク+ラップ!? 世にもユニークな独自の世界観を作り出すWHY?
爽やかとはほど遠い、いかにもインディロックオタクそうなカリフォルニアはオークランドの四人組。Xiu Xiu(シュ・シュ)やYO LA TENGOを思い起こしてくれれば、それが近いかもしれない。

ボーカルのヨニ・ウォルフは眼鏡にボンバーヘッド。このバンドの何が好きかといったらヨニの声。その寝起きの唾液が少ないときのような粘っこーい声で繰り出すライムは、まるで念仏のよう。それにおおよそラップとは縁がなさそうなルックスの彼がヨウヨウ手を前に出してラッパー風に歌うそのアンバランス具合が、まるで「バス男」のナポレオン・ダイナマイトが劇中ジャミロクワイの曲で超完成度の高いダンスを披露する姿を髣髴とさせ、なんともラブリーなのだ。
でも今回のライブでもうひとつ、このバンドの凄いところを発見。それは、木琴。

ライブセットが用意されたとき、驚いた。ドラムセットに木琴がくっついているのだ。ドラムセットのシンバルと同じ位置に木琴がある。ドラムセットも2つ。木琴も2台。マリンバも使う。そのほかはシンセサイザーとベース。
メンバー全員がマルチプレーヤーであり、オルガンを弾きつつ、ギターを弾いたり、ギター弾きつつ歌いつつ、足ではバスドラム のように、みなとっても器用。
中でも特に木琴の役割は大きくて、そのドリーミィなサウンドは、この木琴に寄与していることが判明。シンバルと同じ要領で木琴を奏でるのだが、これが本当に気持ちいいのだ。
ほかにもダブル木琴攻撃や、木琴を追いかけるオルガンなど快感攻撃は続く。
とにかく四人の演奏はぴったり息が合っていて、自然発生的ダイナミックなサウンドスケープでありながらそこには1ミリの狂いもない。観客の高まる感情とは裏腹に彼らは、乱れない。そういうのを見ると、本当にミュージシャンというのは演奏中どんな気持ちでいるんだろう?とミュージシャン側で演奏を体験してみたくなったりする。
絶頂に到達するのは、歌のリズムと木琴ドラムとシンセサイザーのリズム全てが重なり、しかもそれが反復されるとき。そのダイナミズムが反復することで快楽神経を責められ続け、おかしくなってしまいそうになる。
また気持ちよさはそれだけでなく、静かめの曲でも、粘膜のようにトゥルトゥルした音触りがじわじわと脳に浸入してくるようで、これまた本当に快感。でも気持ちよすぎたのか、一瞬(というか2曲くらい)気絶してしまったこと(寝たとも言う)は、秘密です。

*Setlist*

Hollows

Yo Yo Bye Bye

Rubber Traits

Hoofs

Good Friday

Vowels, Pt. 2

These Few Presidents

Song of the Sad Assassin

Waterfalls

Gemini

A Sky For Shoeing Horses Under

Fall Saddles

Crushed Bones

〈マイスペース〉http://www.myspace.com/whyanticon

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